300年以上前の江戸時代から始まったと伝えられ、伊根町亀島四区に守り継がれる伝統の祭。近世初期に亀島、平田、日出、大原4か村が祇園牛頭天王社を氏神として八坂神社に勧請した事が起源と言われています。海上安全、大漁、五穀豊穣を祈願して、毎年7月末の土日に行われます。
大漁の年に区長協議の上行われる「大祭」の時には船屋台が出され、京都の祇園祭で使われる山鉾が海に浮いているように見えることから、“海の祇園祭(ぎおんまつり)”とも呼ばれています。近年においては景気や記念行事も決定にあたって勘案されています。船屋台の上では、歌舞伎や三番叟などが上演され、背後を豪華な見送りで飾られた船屋台が、伊根湾内を巡航します。船屋台建造に関しては滋賀県長浜市の曳山祭りの流れをくむものとなっています。
「ともぶと」と呼ばれる和船7艘を横に合わせて土台とし、その上に屋台が組み立てられます。釘を一切使わないことが特徴で、建造物として珍しく、屋根となる部分の色や、見送りの柄などは地区ごとに様々です。船屋台の上は歌舞伎や漫才などの舞台にもなります。
例祭は宵祭、宵宮、そして本祭の2日間に渡って行われます。御稚児舞・太刀振りなどが行われるほか、神楽船・祭礼船が伊根湾の海上を渡る姿も圧巻です。