額田のダシ行事は、京都府福知山市額田地区の氏神一宮神社の毎年10月の秋の例大祭に行われるものです。上ダシ・下ダシ・御神木の巡行からなり、「額田のダシ行事」として京都府の無形民俗文化財に指定されています。
上ダシは、山車のことです。二段構造となっており、1階には囃子方として子どもが乗り込み、2階には作り物の人形を飾ります。この山車の特徴は2階が回転することで、このような山車は西日本唯一と云われています。
下ダシは、野山の幸を材料として各地区で物語の世界を表現し展示するもので、別名「つくりもん」と呼ばれています。これは1905年(明治38年)に始まったと記録が残っています。製作期間は約1カ月で、過去には明智光秀や恐竜を表現した地区もあり、迫力とおもしろさからお祭りの行事の中でも、特に注目されています。
御神木の巡行は、白装束に黒烏帽子を被った7人の若者が、長さ2間(約3.6m)・4寸角(一辺約12cm)の御神木を持って地区内を巡行する神事です。昼過ぎから夜まで巡行は続き、夜遅くに帰社し、御神木を本殿に納める。
風変わりで珍しい「奇祭」と言われることもあり、福知山市外からもお祭りを見るために多くの人が訪れます。