京都府福知山市牧地区の氏神一宮神社の秋祭りでは、神輿巡行・練込太鼓・祭り囃子・獅子舞・馬駆け(流鏑馬)等の行事が、幅6間(11m)長さ85間(155m)の馬場内を中心に繰り広げられます。その中にある「練込太鼓」は京都府の無形民俗文化財に指定されています。
これは小太鼓1、大太鼓1をのせた太鼓屋台をめぐって7人の少年がみせる芸打ちで、中丹から丹後にかけて多く伝承されており、起源は江戸時代後半からと伝えられています。
小太鼓の打ち手は1人で、神輿かきの服装。大太鼓の打ち手は7人で、縞の衣装・豆絞りの手拭い鉢巻・紺パッチ・二色の長だすき・手甲・白足袋・化粧まわしを締め、わらじばきの装束です。
打ち方は7人が縦に並んで先頭の者のみが太鼓を打ち、他の6人はそれにならって同様に空間を打ちます。打ち方の基本形は「数打ち」で、その応用形が「まわり打ち」と「練り込み」の3種類となり、小太鼓にあわせて打ちます。
以前打ち手は12歳の少年と限定されていましたが、近年少子化の影響により小学校5.6年生頃から何年も打ち続けている少年もいます。
(「牧一宮神社祭礼記録」牧文化財保存会 昭和62年1月から一部引用)