福知山市の盆踊りとして親しまれている「福知山音頭と踊」は、福知山市の無形民俗文化財に指定されています。
天正年間、明智光秀が丹波地方を平定し、福知山城大改修築で領民が石や木材を運ぶ際に「ドッコイセ・ドッコイセ」と手振り足振り囃し立てたのが始まりと伝えられています。その後、幾多の変遷をたどり、今の福知山踊りの型となりました。
振り付けは16手数あり、地域民謡にしてはかなり複雑で、この複雑な民謡が200年以上続いているのは福知山だけだと云われています。そのことが評価され、過去の全国民謡コンクールで2位になった実績もあります。
福知山踊振興会の方は「伝統ある、日本一難しい盆踊り」を福知山音頭のキャッチコピーとし、活動されています。
2006年には、認知症予防の効果があるのかという研究が行われ、手数が複雑であること、左右非対称の動きであること、チームで行うため達成感など心の充足感を得られることなどから、脳の活性化にプラスになるという結果が出ました。この結果をきっかけに、イギリスの文化オリンピックの一環行事「ビッグ・ダンス」の中で福知山踊りがワークショップに取り入れられました。
2019年には新たに歌詞を公募、その時代に合った歌詞を作り、伝統も時代の変化も大事にしながらこれまで歌い踊り継がれています。